BIRDS DIARY

刺しゅう

カンタとは、バングラデシュとインド西ベンガル州を含むベンガル地方の女性たちによってつくられてきた刺し子の布のこと。古いサリーや腰巻布などの薄い木綿を何枚か重ね、細かな刺し子を施して敷布や布団として再利用することが目的の日用品だそうです。

昨年、望月真理さんの書籍『カンタ刺繍 そのモチーフと技法』を手にしてから、その魅力にすっかり引き込まれました。

家にあった薄手のリネン生地を3枚重ねて葉っぱの模様を刺したのが、はじめてのカンタ。布を重ねることで生まれる独特の“しぼ”が、なんとも言えず味わい深く、それがカンタの魅力だと感じました。

その後はどんどん興味が増して、ワークショップにも参加。インドのカディコットンを3枚重ねて刺す方法を教わり、自由に針を動かすことの楽しさと、思うようにいかない難しさの両方を実感しました。

初めてのリネン3枚重ねに比べて、カディ3枚はとてもやわらかく、ふんわりとした仕上がりに。やわらかな生地だからこそ“しぼ”もよく出て、とてもいい雰囲気です。

そこで、表側にリネン(スキバレン フラックス)、内側2枚にカディを使ってポーチをつくってみました。糸はオーガニックコットンの刺しゅう糸(Sunny thread)を2本取りで。スキバレンとカディの組み合わせはやわらかくて刺しやすく、ナチュラルな色合いに糸のやさしいカラーがなじんで、お気に入りの仕上がりになりました。

まだまだ試してみたい素材や刺し方がたくさんあるので、またご紹介できたらと思います。

[ 企画スタッフ にしだ ]


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