夏は汗をすばやく吸い取り、冬は暖かいリネンのシーツ。
手作りするというお客様も多くいらっしゃいます。
季節をとおして気持ちの良い、リネン生地でシーツを作ってみませんか。
◇ リネンシーツの良いところ
リネンはコットンなど他の繊維に比べ、水分や汗をすばやく吸い取り、発散します。これは繊維の組織が中空構造(内部に空洞がある構造)になっているという特長があるためです。そのため、直接肌に触れるベッドリネンには最適な素材なのです。乾きも早く、寒い冬の日や洗濯物が乾きにくい梅雨時も活躍し、一年を通して快適に過ごすことができます。
ざぶざぶ洗って使い込むうちに、天然素材ならではの変化をみせ、さらに風合いが増してゆきます。
洗い立てのパリッとした肌触りのベッドに寝そべるのは、なんとも贅沢な瞬間です。
市販のものだとベッドとサイズが合わない方、お布団派の方にも、すっぽりとマットレスを覆うぴったりサイズのフィッテッドシーツの作り方をご紹介します。
◇ 準備
おすすめは広幅生地
まずは生地を選びましょう。
リネンバードではカーテンやベッドリネンを仕立てる時に便利な、広幅のリネン生地を取り扱っています。幅が広くて扱いにくいのは少々難ですが、大きな用尺を必要とするインテリア製品をつくる時は接ぎがなく、1枚で仕立てることができるのでおすすめです。
お店で販売しているベッドリネン製品でも人気の2種類「ヘリテージ」と「ベーシックス」は、生地幅が273cmあり、中厚地なのでベッドリネンに適しています。
△ 左から、リベコ社のリネン100%生地 ベーシックス / オプティカルホワイトとエコダーク、ヘリテージ / アッシュとオイスター。大きさ、厚さともに申し分のない生地です。
用尺のめやす * 一般的なマットレスサイズです
□ シングルマット (W97cm × D195cm × H20cmの場合)
・生地短辺173cm × 生地長辺271cm
□ セミダブルマット (W120cm × D195cm × H20cmの場合)
・生地短辺196cm × 生地長辺271cm
□ ダブルマット (W140cm × D195cm × H20cmの場合)
・生地短辺216cm × 生地長辺271cm
裁断寸法 * 裁断寸法を参考に、布団やマットレスの大きさに合わせてサイズを出し、生地を裁断します。
□ 生地短辺
・マット幅 + 高さ × 2 + 折り込み分16cm × 2 + 周囲の縫い代2cm × 2
□ 生地長辺
・マット長さ + 高さ × 2 + 折り込み分16cm × 2 + 縫い代2cm × 2
生地の地直し
△ 大きな生地の水通しには、バスタブがおすすめ
つくる前に… リネンの生地は必ず縮みます。まず最初に生地の地直しをしましょう。 生地を広げて1時間ほど水に漬けたら軽く絞り陰干しで乾かします。 半分くらいまで乾いたらアイロンかけをし、縦と横の地の目を整えます。
[コラム] なぜ水通しをするのでしょう
◇ つくり方
1. 生地を裁断して、4か所の角を切り落とす
4つ角(グレー部分=マットの高さ + 16cm)を切り落とします。
2. aとaをあわせて袋縫いする
<袋縫い>
1. 外表にあわせて0.5cmのところを縫う
2. 裏に返し1cmのところを縫う
3. 表に返し袋縫い完成
3. ゴム通し口をあけて3つ折りで周囲を縫う
□ 赤い波線=ゴムを入れるところ
4. ゴムを通して4か所縫いとめる
10mm幅の平ゴムを(マット幅+1m)× 0.4を2本準備し、それぞれ通してゴム通し口に縫い止める
*ゴムの長さは目安です
△ ゴムの端を通し口に縫い止めます。
△ ゴムを入れたところ。
△ ゴムを均等に伸ばしたら出来上がりです。
◇ つくり方説明書プレゼント
広幅生地をご購入の方へ、今回ご紹介したシーツのつくり方と、お揃いで作るとうれしいピローケース3種のつくり方の説明書を差し上げます。(説明書がなくなり次第、終了となります)
△ 左から、フリル付きタイプ、額縁タイプ、シンプルな筒型タイプ